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2004年07月03日
映画「２５時」
2003年・アメリカ映画、これも都会では、年明けから公開だったようだが、愛媛ではやっと観ることができた。
追いつめられた男、行き止まりの哀しみ、人生の後悔はわかる。
けれど、私としては、イマイチ感情移入もできず、消化不良気味のまま観終わった。
【 goo 映画の紹介文 】
２５時 - goo 映画
麻薬ディーラー、モンティ（エドワード・ノートン）は、密告され逮捕された。収監まで、残り25時間。
モンティはまず母校を訪ね、高校教師をする親友ジェイコブ（フィリップ・シーモア・ホフマン）に、最後の夜のパーティに来るよう念押しする。
アパートでは恋人ナチュレル（ロザリオ・ドースン）が待っているが、モンティは内心、密告者は彼女では？ と疑っていた。
もうひとりの親友フランク（バリー・ペッパー）は、モンティが迎える地獄のような刑務所生活を思い、やりきれない。
そして、朝がやってくる。モンティは友人たちに最後の願いを託し、迎えに来た父親（ブライアン・コックス）の車に乗り込んだ。
【 以下、ネタばれあり 】
まず印象的なのは、トイレでの独白シーン。テロリストをはじめとして、世の中には悪人が大勢いるではないか、何故自分だけ…。ノートン迫真。だけど、なんだか集中出来ない。セリフが長いと、字幕読みに気が取られるからかも知れない。
他に泣きどころ。
・銃で相棒コースチャ（トニー・シラグサ）の裏切りをあばくシーン。
・恋人ナチュレルに、疑って悪かったと謝る場面。
・親友フランクとの殴り合い。
・犬を助けたのが俺がした唯一の善いことだったと言うところ。
この映画の監督はスパイク・リー。ニューヨークに愛情があるんだろうなぁ。
原作には無いらしい「グラウンド・ゼロ」を見下ろすシーン。9.11テロへの怒りや悲しみも織り込んである。
そして、ラスト近く、父がこのまま逃げてもいいんだぞと言いながら、西部のはずれの街（だったっけ？）に逃げ延びた場面を空想する。
僅かな希望がかいま見える場面で、父はモンティに「おまえは、何処に居てもニューヨーカーなんだ」と言う。
けれど、個々のエピソードにまとまりが無く、大きな流れで感動の涙が溢れるという訳にはいかなかった。
何だかんだ言っても、主人公は犯罪者なんだ。罪を償うのが当然ではないか。この事が、感情移入できなくなる一つの原因だったかも知れない。
それと共に、この映画、原作と脚本が新進気鋭のデイヴィッド・ベニオフ。この人「トロイ」の脚本も担当だったらしい。
う〜ん、私、この人苦手かも。
最後は、どちらとも取れる終わり方をする。ノートンの表情は安らかに変わっている。けれど、やはり収監に応じたのだろうなぁ。
実は、この映画を観ながら、昔の ATG の作品の匂いに似ている感じがしていた。でも「遠雷」の ジョニー大倉の独白の方が泣けたのは、私が日本人だからかも知れない。
投稿者 savabigi : 2004年07月03日 03:21 | [ 映画・テレビ ]