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2005年05月03日
映画「ニワトリはハダシだ」
一言、観てよかった！
またまた、ルナティックのメンズデーに。
都会では、去年暮れに公開されてたらしいけど、松山ではやっと。（嬉し）
久々に邦画で泣いた。
テーマとしては、パッチギにも通じるところもある。
ただ、こっちは、より「家族愛」にジーンとする。
「お涙頂戴」映画ではないので、「楽しく」観る事が出来る人も多いかも。
ただし、奥は深いと思う。反体制的だったりもするし。
そして、映画としては、ちょっと舌足らずなところも感じたけど、何かスピード感に転化されてる様にも思えて結果オーライだったり。
【 goo 映画の紹介文 】
ニワトリはハダシだ - goo 映画
知的障害を持つ少年サムは、潜水夫のチチ・守と２人暮らし。在日朝鮮人のハハは、サムの教育についてチチと意見が合わず、妹の千春を連れて近所の実家へ帰っている。
養護学校でサムを担任する直子は、サムが両親と一緒に暮らしたがっていることを守に告げるが、頑固な守は耳を貸さない。
そんなある日、サムが暴力団に誘拐された！人並みはずれた記憶力を持つサムは、検事と暴力団の汚職に関わる高級車のナンバーを覚えていたのだ。
チチとハハ、そして直子はサムの行方を追う…。
【以下、ネタバレあり】
「『親方日の丸』が無くならない限り、この国から『イジメ』は無くならない。」なんてドキリとするセリフもある。
何だか某鉄道会社の腐敗なんかもあぶり出されつつある時期だし。（あ、あそこは今は「日の丸」とは関係ないけど…。）
この映画には、知的障害児、在日問題、警察汚職…、とまぁ、結構いろんな事が詰め込まれてる。（そのぶん、色んな楽しみ方もできる。…、逆に、だから「散漫」に感じるかも。）
但し、汚職問題なんかは、やっぱ舌足らずな感じだから、そっちに重点をおいて観るとがっかりするだろう。
でも、やっぱ私としては、一生懸命な「家族の姿」に心うたれた。
サムの父（原田芳雄）、何よりも元気なのが嬉しい。
海にも落ちるし、走るし、かなりハードな役だったと思うのだけれど。
サムの母（倍賞美津子）、凄い存在感。
特に、ラスト前、息子に腕を噛みつかれた時の演技、強烈だ。
若干の嫉妬？を感じさせながら、実は（たぶん）先生には無理だから私に任せろ、みたいなシーンも印象的。
ぶん殴るし、ね。（恐わ）
養護学校の直子先生（肘井美佳）、カワイイ。けど、案外、骨太な感じもあったり。（シロートっぽさ？）
眼、でかっ！ しかも体当たりで頑張ってる。いいよ。
但し、オーラは、どうだろう？ やっぱ、存在感では、それほどでもないのかも。（今後の活躍次第かなぁ？）
ってか、倍賞美津子が強烈過ぎだから。
実は、この人がヒロインだそうなのだけど、全然ヒロインじゃないのが逆に良かった。
出ずっぱりでも、オーラで負けてるぶん、「イヤミ」じゃなくなる、って感じ。（意味不明かな？）
サム（浜上竜也）、いい笑顔するね。
実は、私は、妹と二人で「ちょっとは休んだら？」みたいな事を先生に言うシーンから、既にウルウルしていたよ。映画の中では、まだ前半部分なのに。
ほんと、優しい子ども達…。
知的障害児の描き方には、疑問が無いわけではないけれど、やっぱ所詮「映画」だから、リアリティーにも限界はあるし。
サムの妹チャル（たぶん 守山玲愛）もカワイイよね。
よくしゃべるし。（笑）この二人の子役たちには、ほんと心洗われる感じがする。
桜井直子の父親は警部（石橋蓮司）。もし彼が直子の父じゃなかったとしたら、あんな結末にはならなかったかも。
だとしたら、ここにも家族愛もあり、ギリギリの処で、何とも上手い設定だよ。
「映画」として破綻せずにまとめられるギリギリの設定。
この映画、解説によると「当たり前のことが当たり前ではなくなってきた世の中への違和感も込めている」のだそう。
ほんと、「家族愛」も「当たり前」じゃなくなってきている事柄のひとつなのかも知れない。
投稿者 savabigi : 2005年05月03日 02:14 | [ 映画・テレビ ]
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