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2004年06月25日
映画「ロスト・イン・トランスレーション」
もう都会では、とっくに公開終了しているかも知れないこの映画、愛媛では6月19日にやっと公開になった。
で、これまた賛否両論な訳だが、私は既に二回も観てしまったよ（笑）。
何だろう、これ。「雰囲気」を感じる映画だよね。
前半は、軽いコメディーだったけど、二人が出逢ってからは、徐々に切ない感じになるし。
（ルームランナーのシーンなんかは、結構笑えるけど、爆笑じゃなくて、クスクスっと笑わせる感じだった。）
でも、全般的に、ほんと、淡々としてるんだけど。
セリフも少ないし、目立ったストーリーがあるわけでもない。
【 以下、ネタばれあり 】
ただ、やっぱソフィア・コッポラの「着眼点」が命だよね。
「言葉が通じない」って言うのは、ただの設定でしかなくて、本当に伝えたいのは人間の「孤独感」だろうなぁ。
実際、主人公の二人は、同じアメリカ人の間にいても、浮いていた訳だし。そして、そんな二人が束の間心を通わせた、っていう映画。
だから、「東京」が舞台だったのも、ただの設定だろう。
（実際には、アメリカ人から見たときに、突出して不思議な街だったのかも知れないけれど、私なんかがニューヨーク辺りに行ったとしたら、やはり「不思議」な事が多いはずで。）
でも、映像は素晴らしく綺麗。特に京都のシーンは、ため息もの。
しかも静かな結婚式のシーン。新郎がそっと無言で新婦の手を引く。カットが変わって、主人公は独りで…。
ここ、無言にして、鮮やかな対比だ。
パークハイアットから、見下ろす東京も無機質だけど綺麗。とても贅沢なこの映像、いろんなバージョンで何度か登場する。例えばスカーレット・ヨハンソンが窓辺に腰掛け、彼女こみで街を見下ろすショットとか。
それに、夜のタクシーの窓越しに、車の外側から中に乗っている彼女を写すカットも美しい！。当然車の窓には東京のネオンが反射して流れていく訳で。
そしてラストは、きゅんとする感じの切ない幕切れ。
う〜ん、淋しい。映画館から出た後は、「風をあつめて」を口ずさみながら歩かなきゃ！
でも、
うだうだゆわせて:「ロスト・イン・トランスレーション」
まったく退屈な映画やった。何度も、まだ続くのかよーって思ってしまった。
主演のふたりに共感もできなかったし、映像もいいと思わなかったし、笑えるところなんてまったくなかったし。
この方のように、実際、退屈にしか感じない方も多いだろうから、万人に勧められる映画ではないが、私はこの映画で癒される人も多いかも知れないと思ったし、嫌いな感じではなかったなぁ。
そうそう、「提供」にフジテレビジョンって出てるのに、主人公（ビル・マーレイ）がゲスト出演したマシューの番組はテレビ朝日。
しっかりエンドロールに「テレビ朝日」と「よしもと興行」って出てた。これって、何か粋な計らひなのかなぁ？
【 愛媛県内の方の為に、上映館情報 】
◆ シネマルナティック
◆ ルナティックスケジュール
【 2005/03/01 追記 】
「風茶房 日々雑記」の kuuさん が、DVDで鑑賞されたそうで、とても素敵な感想をアップされてました。
風茶房 日々雑記: いい映画を観ました。
さみしい。
家族に電話をする。
家族は忙しい。
どこかすれ違う。
冷たい空気が流れて電話を切る。
もっと、さみしくなる。
・・・そういう孤独を感じたこと、あなたにもあるはずだ。
この映画を観た頃の事を思い出して、ちょっと切ない気分になりました。やっぱ、これ、好みが分かれますよね〜。
随分「過去記事」ですが、kuuさんにトラックバックしてみます。
投稿者 savabigi : 2004年06月25日 05:23 | [ 映画・テレビ ]
コメント
2回観たって!?さすが、なんちゃって映画評論家!
しししっ。
姫は映画館で売られていたこの映画のポストカードを部屋に飾っています。
誰に出そうか思案中です。ちょっとエッチな写真なので…ずっと飾っているかも!
投稿者 姫 : 2004年06月25日 18:12
姫さん、こんばんは。
> さすが、なんちゃって映画評論家!
これは、ちょっと私も反省しなきゃいけませんね。私の書いているのは、あくまで「感想文」で、評論ではないですから。
> ちょっとエッチな写真なので…ずっと飾っているかも!
私も見ましたよ。スカーレット・ヨハンソンのお尻（下着姿）のハガキ、出すのが難しいですよね。
それはそうと、姫さんのページには、劇場の写真
http://hime-hime.cocolog-nifty.com/hime/runa.jpg
まであるのですね。凄いです(^-^)。
投稿者 ココの管理人 : 2004年06月27日 04:33
SavaBigiさん、TBと追記、ありがとうございました。すごく嬉しいです。
そかそか、SavaBigiさんもご覧になってたんですね。TBを戴いて記事を読みにきて記憶が戻りました。m(__)m
記事を書く前にググッたら、やっぱりすんごい批判的な文章をいっぱい発見してしまって、この作品に共感する人は少数派？と不安になりました。（反面うれしさも。^^;）
SavaBigiさんの感想に同じ気持ちを感じてとても嬉しかったです。
東京の映像には批判的なことを書いちゃいましたが、私も京都のシーンは素晴らしいと思いました。＾＾
さりげなくせつなくてステキな映画でしたね。
こういうのを、たくさん観たいです。＾＾
投稿者 kuu : 2005年03月01日 23:37
kuu_san> この作品に共感する人は少数派？と不安になりました。
kuu_san> （反面うれしさも。^^;）
なるほど。
実際、「わかる人には解る」っていうのを感じた時って、ちょっと嬉しかったりしますよね。
kuu_san> 東京の映像には批判的なことを書いちゃいましたが、私も
kuu_san> 京都のシーンは素晴らしいと思いました。＾＾
ええ。流石に、関東に住んでおられて、素敵な場所を沢山ご存知の方から観れば、東京のシーンは物足りなかったでしょうね。
京都の方は、静けさや美しさと、心象風景が、うまくマッチしてて、ほんと印象的なシーンだったと思いました。
kuuさんは、感想を語り合うとエントリーにならない事があるそうですが、今後も、たまには、映画感想も読ませてくださいね。
(^-^)
投稿者 ココの管理人 : 2005年03月02日 12:16