« 映画「TAXI NY」 | メイン | 映画「ターミナル」 »
2005年01月22日
映画「僕の彼女を紹介します」
実は、かなり泣いた。
インパクトの強さでは、「猟奇的な彼女」に負けてると思うけど、今回は「お話」が重いからなぁ…。（その点、邦題、ちょっと軽過ぎだったかもよ。）
前半、笑えるシーンも幾つもあって、ほのぼのと展開。
主人公二人が手錠で繋がったまま顔を洗うシーンは、ほんと、ほのぼのした笑いで秀逸。（何かの映画のパクリかも知れないけど。）
でも、最初に飛び降りシーンを観せられてるから、「この先どうなるんだろー？」って感じで物語の世界に引き込まれる上手い作り。
上手いと言えば、この監督（クァク・ジェヨン）、女優（チョン・ジヒョン）を綺麗に撮る事に徹している気がする。
勿論、韓流ブームの今の日本では、当然男優さん（チャン・ヒョク）のファンの方も多いだろうし、実際爽やかな人なんだけど。
でも、どう考えても、映画全体を通して、この女優の撮り方にかかると男優さんは印象が薄くなっちゃうよ。
そんな彼女は、折れそうな位細い！
シャツにパンツの制服では、全く色気無し。但し、随分訓練したであろう立ち回りシーンでは回し蹴りなんかも鮮やか。（これは、ズボンじゃなきゃ出来ないよね。）
でも、私としては、やっぱ紺色のスカートの制服姿に一票！、な訳だけれど。（爆）
【 goo 映画の紹介文 】
僕の彼女を紹介します-goo 映画
一見うら若い乙女、ギョンジン（チョン・ジヒョン）は、仕事に燃える熱血警察官。誤認逮捕が元で知り合った高校教師、ミョンウ（チャン・ヒョク）と恋に落ちた。
無鉄砲なギョンジンを、ハラハラしながら見守るミョンウは、何があっても彼女を守ると心に誓う。
ある夏、車で旅行に出た２人は落石事故にあい、川に落ちたミョンウが意識を失ってしまう。
ギョンジンの必死の処置で一命を取りとめたミョンウは、彼女への気持ちを一層強くするが、そんな２人に、過酷な運命が待ち受けていた。
【 以下、ネタばれあり 】
にしても、今回は、カメラ、回す回す！（爆）
チョン・ジヒョンの周りをグルグル何回転もする。当然（？）、スローも使う。
スクリーン近くの席だと、酔いそうになるんじゃないかと心配になるぐらい回る。
劇場の予告編等でも使われてた、指で銃を撃つマネをするシーンを始め、彼女の部屋の中のシーンでも、グルングルンと。
ま、それなりに、ほんと、綺麗に撮れてはいるんだけど、ちょっとやり過ぎでない？
あと、音楽や、「場面」では、アメリカや日本を意識している処が多数。
あの日本語の歌は、本当に韓国版でも同じものだったのかな？
雨の中で、主人公二人がはしゃぐシーンは、「アメリカのオールディーズ」っぽい歌だし。（たぶん有名な曲だけど、とっさには曲名、思い出せない…。）
そして、構成的には、結構面白かったのが、最初のビルからの飛び降りシーンが中盤にフラッシュバック（？）してきて、いよいよクライマックスか？と思いきや、そのあと、まだまだ「お話」が続くのね。
やっぱ、いくら状況的に辛く苦しい時でも、自殺はいかんでしょ、って事で、この映画、その点ちゃんと出来てるよ。
けど、その後の捜査現場では、ほんと「ロボコップ」ばりに活躍。ただ実際には「いつ死んでも良い」っていう、ある種「捨て身だからこそ」の活躍で、それもまた哀しいものがあるよね。
っと思ってたところで、例の「最悪な」犯人発見の知らせが！
たぶんコイツに勝って終わりやろ、と思いきや…。
あ、他にも、弾痕検査の結果くらい出せよ、とか、「責任問題」とかですね、ツッコミどころは多数なんだけど、この映画の場合、私はそんな、ある種神経質なリアリティーは全く気にならなかったな。
それよりむしろ、実は私は、「ここで終わりかな〜？」と思ったシーンが、何回もあった方が気になった。
その点では、やっぱ長いんだよね。
おまけに、客を泣かそう泣かそうとしている様に感じる部分が幾つかあるから、余計そうなるんだと思う。
やっぱ、もうちょっと短くできたかもよ。
でも、結果的に、その冗長性のおかげで、非常に解り易いお話になっている。
どんなに辛く悲しい事があっても、人間はそれを乗り越えて生きなきゃいけない、って事が丁寧に描かれる。
そして、「先に逝った者の想い」も、呪いの言葉じゃない。残る者の幸せをちゃんと願っている。
この点において、「世界の中心で〜」よりも圧倒的に良く出来ている映画だと思う。やっぱ、泣く事が全てではない。
人間は「その先」もちゃんと生きなければならないのだから。
投稿者 savabigi : 2005年01月22日 01:02 | [ 映画・テレビ ]
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://savabigi.x0.com/mt3/mt-tb.cgi/141