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2005年01月30日
映画「ターミナル」
「私設」レストランで見せたキャサリン・ゼタ・ジョーンズの笑顔が非常に美しかった映画。
「超大作」ではないけれど、スピルバーグとトム・ハンクスのコンビは、今のところ、とても手堅い組み合わせで、どう転んでも駄作にはなりようがない。
実は、結構クスクス笑えるシーンがあって面白かったんだけど。
最初、空港に独り放り出されるトム・ハンクスの孤独感に、去年観た「ロスト・イン・トランスレーション」を思い出しながら。
【以下、ネタバレあり】
あ、まったく大泣きするシーンは無かったけど、
カートを返却した時のコインで、バーガーを頬張るトム・ハンクスに涙。
「ヤギ」の薬に涙。
みんなの為に、一旦はニューヨーク行きを諦めるトム・ハンクスに涙。
飛行機を止めちゃったじいさんに涙。
外は雪だ、これを着て行けって言う警備さんに涙。
みんなやさしい人たち。
そして、やっぱキャサリン（とても「シカゴ」の時と同一人物には見えない！）とのほろ苦い別れに涙（切な過ぎ〜）。
（但し、「千個の噴水」の水が出なかったシーンには、ちょっとコケそうになった。何か盛り上がりに欠けるシーンだった様に思ったのは私だけ？）
って事で、相変わらず涙もろい私だが。
けど、結果的にラストが軽めだったような気が。
「缶」の中身の『重たさ』がイマイチ理解出来なかったよ。
「父」の存在が大きく扱われるのは、このところ顕著なスピルバーグのこだわりだろう。
果たせなかった夢を、っていうのは解るんだけど、その夢の「内容そのもの」に私はそれほど共感出来なかった…、残念。
その点を除けば、「映画」としてのスピルバーグには、ほんと、手堅いとしか言いようがない。
どんなジャンルを撮っても、破綻させず、スピーディーに、そして時に緻密に、完璧に仕上げてくるんだから。
今回なんかも、さりげない１シーン、１シーンが、実はとんでもなく緻密に計算されつくしてる感じ。セットや、カメラアングルや、脚本や、役者のタイミングや、そんな全てが。
逆に、「でき過ぎ」てるぶん、感情移入できなかった場合は、見終わった後、さらりと何も感じない、なんていう人も出てくるかも知れないけど、ね。
私は、実は、内心、あのガチガチのイシアタマな警備局長が、結構印象に残ってたりして。
ほんと真面目だよ。「時として法規よりも人間性を…」って言われても、そんな融通は利かない性格なんだから仕方ないじゃん。
ある意味、被害者だよ。（爆）
でも、結局、「局長」っていう立場が務まる器（うつわ）じゃ無かったって事だよね。
ほんとは、彼が、一番難しかった役どころかもよ。孤独だったし。ある種突っ張ってた訳だし。
「ウソで陥れたくはない」って言ったのも、そして最後には、トム・ハンクスを追わなかった事も、実は悪いヤツじゃ無かったと思うんだけども？
そうそう、粋なエンドロール、「サイン」に引っかけて、主要キャストとスタッフは、手書きサイン風だったよね〜！
みんな、それぞれの字体で、型にはまった「活字」では出ない味があったでしょ。
映画館で観るみなさ〜ん、頼むから 急いで席を立たないで！、なんて。
投稿者 savabigi : 2005年01月30日 15:53 | [ 映画・テレビ ]
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